借金・債務をしっかり整理した人へ

ローンはもう組まない

二十年ほど前、ぼくが二十歳のころの話だ。フリーターだったぼくは、駅前のファッションフロアーで、子供のころよく遊んでくれたお兄さんに声をかけられた。「ひさしぶりだねえ」とお兄さんは優しげにぼくの服装を見て、こういうのはどう?などと、あれやこれやと最新の服を出してきたのだ。

ちなみにそのときのぼくの服装は、汚れたチノパンに父親のお下がりの古いコートだった。その場で、コートにジャケットにセーター二着にカジュアルシャツが5枚、ズボンが三着、ぼくの前に並んだ。お兄さんは、電卓をはじき、「合計25万円だけど、二十四回払いだから、一ヶ月1万円、一日当たりにすると300円程度で、このバリエーションの服が楽しめるんだ。」と笑った。春になると、今度は春もの催しがあるとの誘いを受け、また20万円の服を買ってしまった。毎月二万円の返済は、その後、ぼくを苦しめることになった。勤めていたアルバイトをやめてしまったからだ。そうしてのち、ぼくは、ローン会社のブラックリストに載ってしまったのだ。債務整理できたのは、その5年後、サラリーマンになってからのことだった。そして「もうローンは二度と組まない」そう思ったのだ。

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